草枕

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくこの世は住みにくい。
 
有名な一説ですが、実はちゃんと読んだことがありません。
 
昔は智に働いて角が立ちがちでした。
今は情に棹をさして流されっぱなしです。
昔も今も意地を通そうとして窮屈になっています。
  
いくら仕事を効率よく仕上げても、効率が上がって、必要な労働力が減る分だけ分だけ仕事にありつける可能性が減っていく状況で、いったいどうやって自発的に効率よく動いてもらえばいいのか、途方にくれてしまいます。
 長期のスパンで考えればまた違った結果も出るかもしれないけど、短期で考えたら「ゆっくり時間をかけてやって、できる限りもらえるものをもらったほうがいいじゃなの?もう少しうまく立ち回ったらどう?」と社員である私ですら思うのに。
 いっそ、スタッフが自分から「こんな展望がない情けない会社なんてもう必要ない」って思ってくれればまだ救いはあるのだけど。
 
中長期的な展望が語られないわけではないけど、それを無邪気に信じる気になれないです。
信じられない理由が、「私の気鬱の虫が騒いでいるせい」それだけだったらほんとにいいのに。
 
冬があけるのが先か、情に流されて、何もかも投げ出してしまうか、時間との勝負になりそうです。