【読書感想しりとりリレー】我らが隣人の犯罪/宮部みゆき

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)


著者については以前も紹介しているので省略。数多い著書の中でも、初期の短編集の中の傑作が、本書になります。表題作は『オール讀物推理小説新人賞受賞作。
 
我らが隣人の犯罪
この子誰の子
サボテンの花
祝・殺人
気分は自殺志願〈スーサイド〉
 
特に最初の3編がとてもいい。中でも「サボテンの花」にいたっては、一度でも教師を目指したことがある人間には、涙なしに読むことは難しいほどです。
 
この子誰の子も、かなり「いい」話ですね。

ここに出てくる登場人物たちは多かれ少なかれ犯罪を犯しています。それでもなお、読んだ後に優しい気持ちになるのだから、宮部みゆきの本領発揮といったところ。
 
優しい気持ちになりたいときに読んで損はない1冊です。