【読書感想しりとりリレー】占い師はお昼寝中/倉地淳

占い師はお昼寝中 (創元推理文庫)

占い師はお昼寝中 (創元推理文庫)

 
読書感想しりとりリレーのお時間です。
 
さて、今回も相変わらず推理小説、いわゆる安楽椅子探偵ものの連作短編集です。
 
ただし、舞台は「霊感占い所」という、その名も怪しい事務所の一室。当然相談の内容も、普通の推理小説ではありえない「怪現象」ばかり、しかも解決するのはインチキ占い師という、一風代わった作品に仕上がっています。
 
なにしろ、探偵役のインチキ占い師・辰寅叔父さんは、そもそも占いなんて全く信じていないし、珍妙な名前の妖怪をでっちあげるし、近所の花屋で買った榊と水道の水が入った盆が商売道具だし、とにかくいろいろはちゃめちゃで、それでも相談者はすっきりしてかえっていくのがすごい。
 
非常に軽く読める一冊なので、電車のお供とかにいかがですか?