結婚願望

結婚願望 (角川文庫)

結婚願望 (角川文庫)

久しぶりに山本文緒さんの「結婚願望」を読み直したくなった。
多分、春のせいだ。
  
ここ数年、人生の春から遠ざかっていたけれど、
そろそろもう一度暖かいほうへ歩き出してみるのも悪くないと思い始めた。
まあ、そのためにはまだ解かなければいけないしがらみがないでもないけど、
それでも、恋をしよう、と思っただけでも一歩前進だ。
なにしろ、去年の私の目標は「恋人がほしいと思えるようになること」であり、しかもその達成率は限りなく0パーセントに近かったのだ。
 
山本さんの文章、というより結婚とか恋愛とかに対する考え方は、なぜか限りなく私にジャストフィットする。既婚(ただし離婚暦あり)と未婚の違いがあるのに、年代差が10近くあるのに、なんでこうも痒いところに手が届くかなあという感じ。私にとっては新しい発見はあんまりないけど、自分の立ち位置を客観的に把握するためには最適なのだ。
 
特に10代後半から40代前まで(作者の年齢くらいまで)の女性はもちろん、男性にこそきちんと読んでほしいと思う。ま、男性が進んで手にとろうという気になる本ではないと思うけど、買うのが気恥ずかしければ貸し出しますので、ぜひ。