【読書感想しりとりリレー】とれたての短歌です。/俵万智・浅井慎平

さて、しりとりリレー9順目は諸般の事情によりすこーし遅れてのアップです。
ごらんいただければ一目瞭然ですが、今回の最後は「。」です。旅人さんよろしくー。

とれたての短歌です。 (角川文庫)

とれたての短歌です。 (角川文庫)

俵万智さんといえば、この人の歌に出会わなければ私が短歌を詠むこともなかったかもしれない、と言っても過言でないほど、若かりしころの私に影響を与えた歌人さんです。
 
もちろんデビュー作の「サラダ記念日」も、それまで万葉集百人一首などいわゆる古典の短歌しか知らなかった身には鮮烈な印象でしたが、「チョコレート革命」でのアンオフィシャルな恋愛っぷリにはただただ脱帽でした。
 
この「とてたての短歌です。」は写真家の浅井慎平さんとのコラボレーションによる作品集で、「サラダ記念日」と「チョコレート革命」の間、俵さんが20代の半ばに書かれた作品です。
 
当時は少し先の未来として読んでいたはずのに、今はもう「過去の思い出」としてしか読めなくなっている自分に、当たり前だけど愕然としました。当時気に入っていた歌に付箋がたくさん貼ってあったのだけど、今読むと心に響く歌は全然違う傾向なんだよなあ。
 
とりあえず、内容について語ろうと思うと、否応なく苦い思い出がついてまわるので、
当時の私が一番好きだった歌と、今の私がよんで気に入った歌を二首だけ紹介して終わりにしようと思います。(どっちがどっちかは内緒です)
 
葉桜を見に行くならば雨あがり
私でなくてはいけない人と

 
「好きな人はたくさんいるの」と答えつつ
答えつつふいになにか寂しい