【読書感想しりとりリレー】垂理冴子のお見合いと推理/山口雅也

垂里冴子のお見合いと推理 (講談社文庫)

垂里冴子のお見合いと推理 (講談社文庫)

気がつけば15週目となった読書感想しりとりリレーですが、今回も相変わらず推理小説です。15回中9回がなんらかのかたちの推理小説って言うのもあれですが、普段の読書傾向からすればこんなものなのかもしれません。
 
さて、今回ご紹介するのは、山口雅也氏の「垂理冴子のお見合いと推理」です。
主人公は垂理家の長女冴子。黄八丈の着物を愛用する33歳の独身女性で、出版社勤務を経て、現在は校正をしながら読書三昧の日々を送っています。
  
適齢期を過ぎた(この書き方は嫌だけど)女性だけに、周囲のお見合い熱は高まるばかり。孤高のお見合いハンターである叔母をはじめ、次々にお見合い話が沸いてきます。
 
本人は、といえば、それを嫌がるわけではなく、淡々とお見合いに臨みますが、なぜかいつも事件が起こり、事件が解決するとともに、彼女の縁談は破談になります。この本に掲載されているのは4編ですが、それ以外にもたくさん破談になってきているよう。
 
とにかく冴子の人柄がよく、こんな風に淡々と生きて行きていければいいのにと思うこと仕切りです(お見合い破談は嫌だけど…)
 
ちなみに、続編で、その名もずばり「続・垂理冴子のお見合いと推理」という本が出ていますが、こちらでも相変わらずお見合いはまとまりません。いつか彼女が心底幸せになれる日が来るといいなあと思います(いまでも幸せそうですが)